クリストファー・ノーラン監督、映画「ダンケルク」。
つまらないなどとも言われているこの映画ですが、その評価はどのようなものでしょうか?
複雑なあらすじや歴史(ダンケルクの戦い)を簡単に解説します。
また、そもそも実話なのか?キャスト・ロケ地は?動画配信で観るには?などの気になる情報もまとめます。
ネタバレも含む部分もあるので、お気を付けください!
新作「オッペンハイマー」も気になるノーラン監督の戦争映画「ダンケルク」。
わかりやすくをモットーに解説していきますー。
この記事でわかることをチェック!
- 映画「ダンケルク」は実話?
→実際の出来事を題材としているが、人物等はフィクション。 - 「ダンケルク」を動画配信やレンタルサービスで観るには?
→U-NEXT 、Amazon.co.jp、Huluなど多数の配信サービスで視聴可能。 - 1分で読める「簡単あらすじ」
→3つの時間軸の異なる話が絡み合う複雑な構成。 - 映画「ダンケルク」のキャスト
→無名の新人が多く起用される。 - ロケ地・撮影場所
→フランス北部のダンケルク。 - ダンケルクの戦い:実際の歴史と勉強度
- ふくろおじさんの感想
映画「ダンケルク」は実話?
映画「ダンケルク」はどこまで実話なの?主人公のトミーって実在した人物?
という疑問にお答えします!
映画「ダンケルク」は、第二次世界大戦中の実際の出来事であるダンケルク撤退を題材にしています。
そうした歴史的背景は史実に沿っていますが、完全な実話ではありません。
映画は、ダンケルク撤退に参加した兵士や市民の体験をもとにしており、一部、実在の人物や出来事を参照にして制作されています。よって、物語の一部はフィクションや創作された要素が含まれています。
一方で、実在した特定の個人にスポットを当てないことが、戦争に参加した人たちに共通した感情や境遇を視聴者に想起させます。
たとえば、主人公トミーは、実在する人物ではなく、無名の一兵士として描かれていますし、ボルトン海軍中佐は戦争当時評価の高かった軍高官をミックスさせて創造した架空の人物です。
こうした視点が、この映画の大きな特徴と言えるかもしれません。
「ダンケルク」が観られる動画配信は?
映画「ダンケルク」は実際にあった第二次世界大戦の「ダンケルクの戦い」を題材にした戦争映画です。
しかし、ヒーローとなる主人公と敵の姿を明確にして描いているの一般的な戦争映画とは一線を画する作りになっています。クリストファー・ノーラン監督の手腕をぜひ堪能してください!
映画「ダンケルク」を観る方法をご紹介します。
他の戦争映画とは一線を画すこの作品。一見の価値ありです!
動画配信サービス | 無料トライアルの有無 | トライアル期間 | 登録リンク |
---|---|---|---|
①U–NEXT | 無料トライアルで視聴可能 | 無料期間31日間 | U-NEXT |
②Amazonプライム | 無料トライアルで視聴可能 | 無料期間30日間 | Amazon.co.jp |
③TSUTAYA DISCAS | 無料トライアルで視聴可能(配送) | 無料期間30日間 | TSUTAYA DISCAS |
④Hulu | 無料トライアルなし(月額1,026円) | なし | Hulu |
とにかく他の戦争映画とは一線を画す映像、展開、音声などすべてが見どころです。いわゆる戦争映画が苦手な方にもおすすめです。(派手な銃撃戦や戦死した兵士の悲惨な姿といったものがほとんどありません。)
「戦争」が身近になりつつある現代だからこそ、こうした巨匠が撮った戦争映画を観て、これからの平和について考える機会にしていきたいですね。
1分で読める「簡単あらすじ」
1分であらすじがわかるようにまとめました。「ダンケルク」は複雑なストーリーですが、大方の時間軸に沿ってわかりやすく説明します!
映画「ダンケルク」は、第二次世界大戦中のダンケルク大撤退を描いた戦争映画です。
物語は、「陸(トミーたち兵士)の1週間」、「海(民間船のドーソンたち)の1日」、「空(戦闘機のファリアたち)の1時間」という異なる3つの時間幅が交差しながら物語は進んでいきます。
【陸】:1940年、イギリス、フランス、カナダ、ベルギーの連合軍は、フランス・ダンケルクの街でドイツ軍に包囲され、身動きが取れなくなっています。ダンケルクの海岸には、各国の大勢の兵士達が脱出船を待ち列を作っています。トミー(フィン・ホワイトヘッド)は兵士を砂浜に埋葬していたギブソン(アナイリン・バーナード)と名乗る無口な兵士と偶然出会い、行動を共にすることになります。その後、2人は負傷した兵士を運ぶことで病院船に乗り込みますが、船はドイツ軍に撃たれ、海に投げ出されます。その後、彼らはアレックス(ハリー・スタイルズ)を含む一群の英国兵と出会い、再び船に乗り込みます。しかし、新たな避難船もドイツ軍に撃たれ、再び海に投げ出されます。
【海】:イギリスでは大規模脱出作戦「ダイナモ作戦」が計画されます。イギリス国内の漁船や貨物船などの民間船を徴収し、脱出船として活用するという前代未聞の作戦です。小型船を所持するドーソン(マーク・ライランス)は、息子・ピーター(トム・グリン=カーニー)とその友人・ジョージと共にダンケルクへと出航します。途中で、彼らはシェルショック(戦闘ストレス反応)を起こしているイギリス兵(キリアン・マーフィー)を救出しますが、彼がパニックになり、ジョージを重傷を負わせてしまいます。(のちに死亡。)
【空】:また、英国空軍のパイロットであるファリア(トム・ハーディ)とコリンズ(ジャック・ロウデン)らの小隊は、スピットファイア戦闘機により、ダンケルクでの撤退行動を阻害するドイツ空軍へ攻撃します。しかし、一機が撃墜され、もう一機の燃料が不足し、最終的にはファリアだけが残ります。
物語はこれらのストーリーラインが交錯する終盤へと進みます。
ドーソン氏のヨットがコリンズに続き、トミーたちを救出します。一方、ファリアは脱出を待つ兵士を守るため独りダンケルクの浜辺へと向かいます。しかし、多くの味方兵を救う活躍をしましたが、燃料切れで飛行できなくなり、ドイツ軍に捕らえられてしまいます。
そしてラストシーン。英国についたアレックスが民衆に讃えられて気分が高揚しているのを横に、トミーが帰路の列車内で、ウィンストン・チャーチルのスピーチを読み上げるシーンで終わります。
映画「ダンケルク」の登場人物とキャスト
戦争に参加した無名の兵士を中心にそえるという監督の意向や映画の方向性に則り、基本的には無名の若手俳優が多く起用されました。
なんと主人公のトミー役のフィン・ホワイトヘッドも新人です。
また、そうした無名に近い若手俳優だけでなく、映画出演は初めてではあるものの知名度でいえば抜群のハリー・スタイルズ(元ワン・ダイレクション)なども熱演しています。2023年の第65回グラミー賞で年間最優秀アルバム賞を受賞したのも記憶に新しいですね。
役 | 俳優 | 役 | 俳優 |
---|---|---|---|
トミー | フィン・ホワイトヘッド | ピーター | トム・グリン=カーニー |
コリンズ | ジャック・ロウデン | アレックス | ハリー・スタイルズ |
ギブソン | アナイリン・バーナード | ウィナント陸軍大佐 | ジェームズ・ダーシー |
ボルトン海軍中佐 | ケネス・ブラナー | 謎の英国兵 | キリアン・マーフィー |
ドーソン | マーク・ライランス | ファリア | トム・ハーディ |
無名の俳優を起用したものの、「ダンケルク」での好演によりその後も活躍している俳優が多くいます。
例えば、主役のトミーを演じたフィン・ホワイトヘッドはNetflixの「The Queen’s Gambit」に出演し、高い評価を受けています。
また、ピーターを演じたトム・グリン=カーニーは「1917 命をかけた伝令」に出演し、その演技力が評価されています。
他のキャストも様々な映画やテレビドラマに出演しており、活躍しています。
皆さんのこれからの活躍も見ものですね!
ロケ地・撮影場所
映画「ダンケルク」のロケ地はフランス北部の「ダンケルク」です。
実際に映画の題材となった「ダンケルクの戦い」が行われた場所ですね!
映画「ダンケルク」の撮影は、2016年5月よりフランスのダンケルクで行われました。
映画のロケ地となったフランス北部の港街ダンケルクは、目を見張る広大なビーチが広がり、市街にはレンガで作られたフランドル地方独特の建物が連なります。
ダンケルクはフランス北部に位置する港湾都市で、その歴史は古く、7世紀に聖エロアが礼拝堂を建て、960年ごろにフランドル伯が防壁を築いたことが記録されています。
ダンケルクの名前はフラマン語で「砂丘の教会」を意味し、1067年に史料に初出しますが、当時は小漁港にすぎませんでした。
1384年からはフランドル伯領とともにブルゴーニュ公国に属し、1477年からはオーストリア、ついでスペインの支配を受けました。
中世には6回包囲され、略奪され、16世紀から17世紀まではフランス、スペイン、イギリス、オランダの間の紛争の中心でした。1662年にフランスによって最終的に回収されました。
映画で描かれているように、ダンケルクは第二次世界大戦でも重要な役割を果たしました。
1940年5月24日から6月4日の間に起こった「ダンケルクの戦い」では、追い詰められた英仏軍がドイツ軍の攻勢を防ぎながら輸送船の他に小型艇、駆逐艦、民間船などすべてを動員して、イギリス本国に向けて40万人の将兵を脱出させる作戦(ダイナモ作戦)を実行しました。
これらは映画で描かれた通りです。
ダンケルクの戦い:実際の歴史と勉強度
第二次世界大戦の行方を大きく左右した「ダンケルクの戦い」。この戦いの歴史や評価、歴史的な意義についてまとめています。
映画の「予習・復習」にお役立てください!
ここでは、映画がどれくらい歴史の勉強につながるのかを★の数で示したよ。
「ダンケルク」の歴史度数 | ★★★☆☆ |
今回、星は3つ。よくあるハリウッドの戦争映画のように、ヒーローが活躍するという展開ではなく、無名の兵士がただ生き延びるために必死になっている姿が淡々と描かれていて、戦争のリアルを垣間見られると思います。ただ、若干スタイリッシュすぎて、1940年であることが忘れられる瞬間が個人的にはありました。
見どころと感想
見どころはなんといってもノーラン監督ならではの「時間」を駆使した構成でしょう。3つの異なる時間軸を展開させながら、最後はそれらが見事に合致するという。戦争という過去に起こったことを題材にしながらも、監督独自の技巧が表現されているのです。
また、戦争映画にありがちなリアルな(時に過度な)戦闘シーンを抑え、人間の心情に焦点を当てた作りも、他の戦争映画と一線を画すものになっています。
その一環として、主人公に無名の新人を起用するという、人気監督が行うにはかなりの冒険ともいえるキャスティングを行っていることも挙げられます。
とにかく、期待を裏切らないノーラン監督作品であることは間違いないでしょう。さらに、「ダンケルクの戦い」などの第二次世界大戦の歴史を知っておくと、よりこの映画を深く楽しむことができるでしょう。
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まとめ
最後に、この記事のまとめです。最後までありがとうございました。
- 映画「ダンケルク」は実話?
→部分的に実話。題材となったダンケルクの戦いは実際の戦いではあるが、兵士などの登場人物は創作。 - 映画「ダンケルク」が観られる動画配信サービスは?
→「U-NEXT」「Amazonプライム」など複数の無料トライアルで視聴可能。 - 1分で読める「簡単あらすじ」
→「陸」「海」「空」の3つのパートが織りなす複雑な展開が魅力。 - 気になる登場人物と俳優一覧
→無名の若手俳優を多く起用。 - ロケ地・撮影場所
→フランス北部の港町ダンケルク。 - ふくろおじさんによる見どころと感想
→他の戦争映画とは一線を画す傑作。 - ダンケルクの戦い:実際の歴史と勉強度
→第二次世界大戦の展開を左右した重要な戦い。勉強に役立つ度数は3。
巨匠クリストファー・ノーランが撮った「ダンケルク」。この戦争映画は、他の戦争映画とは一味も二味も違います。新作の「オッペンハイマー」も楽しみですね!
まだこの映画史に残る傑作をご覧になっていない方は、ぜひ、この機会にご覧になってください!
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